October 26, 2005
FFVII ADVENT CHILDREN
この作品は、言ってみれば
《ファイナルファンタジー・エキスプレス》。
もはやストーリーの持つ役目なんて、
魅せ場という車両を繋げるための連結器程度のもの。
これは、一両目から全部が食堂車で編成された、
そんな一風変わった特急列車なのだ。
ジェノバ、リユニオン、ライフストリーム…。
そうした語句は、それぞれが車窓を流れていく景色の一部であって、ひとつの風景に落ち着くことがない。
独自の作品世界を打ち立てるための土台とするには、脆弱さをさらけ出し過ぎている。
また、作中で芝居を演じているのはやはり、
(あえてそういう表現を選択していることが分かっていても)姿態からして人形(ひとがた)以上の存在には思えず、
過剰にリアリティを写したテクスチャを見せられるにつけ、温もりを感じ取ろうにもこちらとの距離は開いていくばかり。
ただし、バトルシーンにおけるケレン味溢れる演出は、観る者の目を釘付けにせずにはおかない。
これはもう、ハイエンド版『ドラゴンボール』。
空間の制約を飛び越えて、まさに縦横無尽の大立ち回り。
現実を超えたカメラワークの連続にも舌を巻くが、
ガジェット群(クラウドの大剣やバイク等)もまた、魅力たっぷりに描かれている。
制作陣も「理屈なんて置いといて、カッコイイだろ?」と、さぞかししたり顔なはず。
この“カッコよさ”でまくし立てる展開に(お腹いっぱいにならずに)付いて行けるか否かで、
FFエキスプレスそのものの乗り心地が大きく左右されるのは間違いないのだけれど。
ストーリー的には、本当に何てことはない感じに終始しているものの、
「引きずり過ぎてすり減った」のセリフは、心象的かつ印象的で、悪くない気がした。
October 26, 2005 10:23 AM
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Comments
こんにちは。紅竹です。
そういえば僕も昨日見ましたー。
内容が頭に入ってこないのに最後まで見入ってしまったのは、おしゃる通り、単純に「カッコイイ」を追求した演出の上手さなんだなぁと感心しました。
職業病でCGのレンダリング技術ばかりに目がいきましたが、それを超えた“ひきつける表情”を、人物もオブジェクトも十分に
引き出されていました。
それにしても、
フルCG映像で二度の失敗は許されないプロジェクトで、
なるほどあらためてドラゴンボールってすごいんだなーと感心。
人が娯楽として欲している基本要素に変化が無いのかな。
チャンバラ、殴り合い、猛獣、ってローマ人の娯楽だし。
それにしても580さんは文才がありますね~とあらためて感心。
posted by 紅竹 : October 28, 2005 01:23 AM
おはようございます。
なろほど、紅竹さんならお仕事柄、観ないワケにはいきませんよね。
“カッコよさ”の追求に関しては、本当に「そこまでやるか!?」ってくらいの入れ込み具合でしたよね~。
特にクラウドvsセフィロスのシーンは、観る者の想像を超えていて圧巻でした。
>チャンバラ、殴り合い、猛獣、ってローマ人の娯楽だし
そういえば、そうですね!
その観点から見れば、娯楽作品としての王道的な要素は十分に満たしている、と。
全員集合!のくだりは、昔の仮面ライダーの映画みたいだなぁ、とも思いましたけど。
最後のホメ言葉は、恐れ多いですよ~! なんともはや…(*^_^*)
posted by 580 : October 28, 2005 08:44 AM