May 17, 2006

出雲重機 INDUSTRIAL DIVINITIES(記憶倉庫整理)

5.17.jpg今は亡きdesign plex誌の出雲重機特集号は、
かなりチャレンジングな企画だった。
グラフィックデザインの専門誌で
世間に顔も出さないようなメカデザイナーが
表紙と巻頭を飾ったことなんて、後にも先にもない。
そんな出雲重機こと大久保淳二の作品集。

重機がモチーフとはいっても、IZMOプロダクトの多くは一見して
「どんな用途があるのかよく分からないけど、コレってソソるフォルムだよな」といった趣のデザイン。
たとえば、シオマネキのオスがあの大きなハサミという不釣合いな器官で存在感を醸し出しているように、
理論的整合性から半歩はみ出したようなアンバランス性と、それに伴って生じたミステリー性とによって、
本来は表情など持たない機械がキャラクター的魅力を獲得している。

今回収録された図版の中でも、「個人的に、こういうの見たかったんだよね~」的な意味では、
鳥居がモチーフの"threshold"がその異様に長い〈脚〉をそれこそ鳥のように曲げて佇んでいる姿を描いたものがベスト。

各“製品”のディテールに目を凝らすのもイイけれど、
「もしもIZMOの展示会なんてものがあったとしたら、会場は動物園みたいな雰囲気になるんだろうなぁ」
なんてコトを想いながらページをめくるのも楽しい。

『鉄騎』に登場するバーティカル・タンクよりも『フォー・ザ・バレル』(今や完全に“なかったこと扱い”か…)の
マシニング・スキンの方が路線的には好みなので、それが収められていないのが非常に残念。
オトナの事情、ってのも分かるけどね…。

May 17, 2006 12:57 PM

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