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May 18, 2006
さびしんぼう
いつかDVDを買わなきゃな、と思っていた作品。
大林監督の映画で一番好きなのがコレなんだけど、
どこのレンタル店にも置いてないんだよなぁ。
で、先日購入して判明した衝撃の事実。
オビに「レンタル禁止」って書いてあるし!
しかも値段は¥6,300もするしぃ~っ!!
最初に観たのは中学生の頃。もう20年近く前のこと。
「観た」といっても、映画館に足を運んだワケじゃなくてテレビ放送だった
(最近はこういうタイトルがテレビで流れる機会も減ったなぁ)。
当時よく読んでいた雑誌の中で、何人かのライターが劇場公開当初から
「『さびしんぼう』は泣ける! っていうか富田靖子がイイ!!」と書いていて、
その影響で「せっかく放送されるんだったら」と思って観たわけだ。
もしもその雑誌の愛読者でなかったとしたら、この作品にもめぐり合っていなかったのかも知れない。
その時驚いたのは、物語の舞台になっている尾道の風景が、長崎のそれとよく似ていたこと。
それでも、映画の中の景色の方が素敵に思えてしまうもので、
憧れと嫉妬心みたいなものが一緒くたになった中、
前半の愉快な展開に笑って、そして後半でグズグズになって泣いた。
生まれて初めて、映画で泣けた。
33歳の今になって観返しても、やっぱり変わらず、いつまでも劇中の風景に浸っていたい気持ちにさせられる。
中学生時分に抱いた「理科の実験室ですき焼きしたら楽しいだろうなぁ」なんて想いが蘇ってくる。
好きなシーンはもちろん数多くあれど、ヒロキが橘百合子にオルゴールのプレゼントを渡すくだりは、
切ないなんて言葉じゃ足りないほどに、切なくて愛おしい。
百合子がほどいたリボンと包み紙をさりげなく自分の手に取るヒロキがとても優しく映って、
男から見てもホレボレする(※ぼくにヘンな趣味はナイ!)。
「やっぱり送って行っちゃいけない?」
「いけない」
「だめ」でも「やめて」でもなくて、「いけない」。
情にほだされない凛とした百合子の態度は、その美しい相貌を引き立たせると同時に、
観る者に慈しみの感情を湧き起こさせる。
だけど、さびしんぼう(タツ子16歳)と百合子のどちらが好きかと訊かれれば、ぼくは前者。
あの、ヒロキに向かって「大好き」と告げる時の表情に、どれだけ胸を締め付けられたことか…。
この二役を演じ分けた富田靖子の力量に、あらためて感服。
彼女を抜きにしては、この作品、そしてそれを愛して止まないファンも生まれなかった。
これは間違いない。
May 18, 2006 06:48 PM
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