August 16, 2007

トランスフォーマー

8.16.jpgいろいろツッコミも入れられるんだろうけど、
グゥの音も出ないほど満足したので、アラ探しはナシ。
観客の少ない時間を見計らって貸切状態で観れたら、
「すんげー!」「かっけー!」を連発しながら、
汗をにじませつつ臨場感に浸りたい。
間違いなく夏向きの、アツいアツい一作。

90年代に『ジュラシック・パーク』が生きた恐竜を描いて見せてくれたように、
この『トランスフォーマー』は、男の永遠の夢である巨大ロボット、
それも大立ち回りを繰り広げるさまを、濃ゆ~い画面密度で描き出している。
内容的に決してオトナ向けの映画というわけではないにしろ、
VFXにしても撮影・編集の技術にしても、チャチな子ども騙しは一切ない。
ちょっとした笑いを誘うシーンひとつを取っても、
そのカメラワークは計算されていて、単なるおふざけでは終わらない。
アイアンハイドがチワワにおしっこをかけられるくだりにしても、
アングルは地上からではなくてアイアンハイドの高ーい目線だったりするのが心ニクい。

昔テレビで観ていた、どこかほのぼのした空気の漂う初期アニメ版と違って、
オートボットとディセプティコン両陣営の戦いは、まさにタマの取り合い。
ハイウェイでボーンクラッシャーと相対したオプティマスは、
鮮やかな身のこなしで容赦なく敵の息の根を止め、
果敢にメガトロンに挑んだジャズは、無慈悲にも一瞬で八つ裂きに。

スタースクリームばかりは、実写になってもやっぱり
400万年ぶりに覚醒したメガトロンから小言を言われていたけれど(笑)
いや、彼はああでなくてはいけないキャラだけどね。

ちょっとした職人芸の域ともいえる、シャイア・ラブーフの冴えなさっぷり(もちろん演技)。
バカだけど口だけは妙に達者で、やっぱり冴えない友達がいて、
のん気な家族ともそれなりに上手くやってて、
脳ミソの使いどころといえばただひたすら女の子にモテることだった主人公サムが、
オプティマス達の戦いを通して「犠牲なくして勝利なし」という家訓の真意を理解するや、
まさしく自己犠牲の精神のカタマリへと変貌。
まさしくあれこそトランスフォーム。
ストーリーなんて二の次、ロボットさえ見れればよし!と決め込んでいたぼくも、
いつの間にやら「捕まるなよ~。ホラ、走れ!」と心の中で声援を送っていたりして。
たくさんのアドリブを織り交ぜながら演じたと言う割りには、シーン運びも違和感ナシ。
演技派だねぇ。『インディ・ジョーンズ4』での役どころにも要注目。

それから、ちょっとクドい顔立ちながら、ミーガン・フォックスのヒロインぶりは、
ターミネーター・シリーズのリンダ・ハミルトンを髣髴とさせる。
ミカエラにとっての最高の見せ場を目前に彼女が放つ
「あなたの車に乗ったことを後悔しない」のセリフは、
クライマックスを迎えるためのトリガーとしては申し分ナシ。
それに続く、手負いのバンブルビーをトラックに乗せて戦火の只中に躍り出る場面は、
BGMのハードなギター・サウンドも相まって、
立ち上がって「よっしゃあ、行けー!」と叫びたくなるくらいの興奮度。

ひたすらカッコよさを追求するだけではないのも、この作品の大きな魅力。
たとえば、ミカエラからボロ車呼ばわりされたバンブルビーが、
カマロのニューモデルに姿を変えてこれ見よがしに戻ってくるところ。
バックに流れる曲は、何と"BATTLE WITHOUT HONOR OR HUMANITY"!
(『キル・ビル』のテーマね) あれには思わずニヤリとさせられた。
ほかにも、物語上のキーアイテムについて
「どこでその情報を?」と問われたオプティマスがキッパリ「eBay」と答えたり、
人間とトランスフォーマーたちとのコミュニケーションに、
いかに面白みを持たせるかということを考えた脚本になっているのがイイ。

子どもの頃に戻ってデラックスなプレイセットをもらった喜びを味わうような、
そんな至福の時間を与えてくれる映画。
クルマに目がないセガレと楽しむアイテムとして、DVDも購入決定。
吹替版の玄田哲章演じるオプティマス、楽しみだなぁ。

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