September 13, 2007

元気ロケッツ

9.13.jpgフューチャリスティックでいてファンタジック。
どこまでもポップだけど、浮かれた甘さはない。
エアリーな空気感漂う音が奏でられる中、
つまらないことにいちいち振幅を広げていた
ネガティブな感情のメーターが、
静かに落ち着きを取り戻すのを感じる。

人類史上初、宇宙生まれの18歳が"Happy"を地球に発信!!
多種多様なクリエイターとのコラボレーションによって進んでいるハイブリッドなプロジェクト。

覆面ユニットと聞くと「思いつきでつるんで遊んでるだけでしょ?」
みたいな疑問がよぎったりするものだけれど、
ここにあるPVを観るだけでも、その本気度が伝わってくる。
特に"Breeze"の映像は、カメラワークやエフェクトの渾然一体ぶり、
そして何よりリズムとのシンクロニシティに目を見張る。

Heavenly stars above
Just believe what's in your heart
No boarder between us
Nothing can divide us
Wherever we are

"Heavenly star"の歌詞にある"us"。
これが"two of us"とも"all of us"とも解釈できるのが、英語詞のいいところ。
ハッピーなビートに体を預けながらも、
歌に耳を傾ければそれだけ気持ちに響いてくる。

「未来にはきっと、今よりも素晴らしい世界が待っている」
なんてことを当然のように信じ込んでいたのは、もう昔。
"30年後の18歳"が送り届けてくれた音と映像に
30年後を生きる世代に何を残してあげられるだろう、なんて考えたりもする。

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 September 06, 2007

スカイ・クロラ

9.6.jpg英字表記にすると"The Sky Crawlers"。
前大戦から50年以上を経てもなお、
レシプロ機が向こうを張って空に舞う時代。
いつ終わるとも知れない戦争を
国家に代わって企業同士が繰り広げる世界で、
主人公のモノローグによって綴られる物語。

戦闘機乗りのカンナミ・ユーヒチにとっては、地上は空の底ということになるらしい。
這いつくばるように飛ぶ、とはよく言ったもの。

天使になれなかった僕たちは、最後は地上へと戻らなくてはならないのだ

ぼくはこの一文で、グイッと心を掴まれてしまった。

この小説におけるパイロットという人種の描かれ方は、
決して気高いものでも、美しいものでもなく、
ただほかに生きる術を持たない、いわば単なる戦闘機の中身。

誰かに殺されるまで、暇つぶしに乗る

“キルドレ”であるカンナミたちは、
老いることも病に斃れることもなく、飛行機とひとつになることで
「生きている、という不自由さ」から解放されようとする。
戦闘機+それを偏愛する無機質な主人公、という構図に
神林長平の『戦闘妖精 雪風』を思い出すけれども、
こちらのSF的要素はごく最低限。いや、むしろかなりの文学路線。
もしも10代の頃に読んでいたら、きっとのめり込んでいたはず。

さて、その“キルドレ”がガンダムでいうところの
“ニュータイプ”ばりに意味不明なのはさておき、
とにもかくにも続編の『ナ・バ・テア』が、いろいろな意味でウマ過ぎて困る。
あれじゃあ、シリーズを最初から読み直さないといけない。
じゃないと、おちおち第三巻『ダウン・ツ・ヘヴン』に手が伸ばせない。
とっくに買い揃えてあるというのに。

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