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September 06, 2007
スカイ・クロラ
英字表記にすると"The Sky Crawlers"。
前大戦から50年以上を経てもなお、
レシプロ機が向こうを張って空に舞う時代。
いつ終わるとも知れない戦争を
国家に代わって企業同士が繰り広げる世界で、
主人公のモノローグによって綴られる物語。
戦闘機乗りのカンナミ・ユーヒチにとっては、地上は空の底ということになるらしい。
這いつくばるように飛ぶ、とはよく言ったもの。
天使になれなかった僕たちは、最後は地上へと戻らなくてはならないのだ
ぼくはこの一文で、グイッと心を掴まれてしまった。
この小説におけるパイロットという人種の描かれ方は、
決して気高いものでも、美しいものでもなく、
ただほかに生きる術を持たない、いわば単なる戦闘機の中身。
誰かに殺されるまで、暇つぶしに乗る
“キルドレ”であるカンナミたちは、
老いることも病に斃れることもなく、飛行機とひとつになることで
「生きている、という不自由さ」から解放されようとする。
戦闘機+それを偏愛する無機質な主人公、という構図に
神林長平の『戦闘妖精 雪風』を思い出すけれども、
こちらのSF的要素はごく最低限。いや、むしろかなりの文学路線。
もしも10代の頃に読んでいたら、きっとのめり込んでいたはず。
さて、その“キルドレ”がガンダムでいうところの
“ニュータイプ”ばりに意味不明なのはさておき、
とにもかくにも続編の『ナ・バ・テア』が、いろいろな意味でウマ過ぎて困る。
あれじゃあ、シリーズを最初から読み直さないといけない。
じゃないと、おちおち第三巻『ダウン・ツ・ヘヴン』に手が伸ばせない。
とっくに買い揃えてあるというのに。
September 6, 2007 10:59 PM
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Comments
ごく最近、「ナ・バ・テア」を読んだんですが、それってこれの続編だったんですね。知らなかった…orz
まだ読んでないですが、順番に読めなかったのがちょっとショック(笑)だったので、コメントしてみましたー。
posted by Border. : September 7, 2007 02:55 PM
個人的に、一作目ではクサナギというキャラのポジションがいまいち量りかねたんですけど、
二作目で大好きになりました。あのラストは、文句なしにいいですね。
何というか、本を読むという行為の醍醐味を味わった気分です。
それにしても、いきなり『ナ・バ・テア』から入っちゃいましたか~……。
もしもそのショックが大したことなければ、ぜひ一作目も読んでみてください(笑)
読後感の違いに、いい意味で裏切られると思いますよ。
posted by 580 : September 7, 2007 07:21 PM